イタリア ミラノの美術館 ピレッリ ハンガー ビコッカをご紹介


ピレッリ ハンガー ビコッカ

もともとはAnsaldoBreda(アンサルドブレダ)というイタリアの鉄道車両建設会社の工場が2004年にPirelli(ピレッリ)に買収され、その後、1500㎡の展示ギャラリーに改装されたものです。

Pirelli(ピレッリ)はタイヤ製造で有名なイタリアの会社ですが、ミラノのサッカーチームのインテルのファン(インテリスタ)には選手のユニホームでお馴染みですね。

 

ピレッリ ハンガー ビコッカの歴史と特徴

美術館と書きましたが、コンテンポラリーアートの展示場といったほうがしっくりくるかもしれません。

ピレッリ ハンガー ビコッカ 入り口

ピレッリ ハンガー ビコッカ 入り口

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ビコッカというのは、ミラノの地域の名前なのですが、この地域はPirelli(タイヤ製造で有名)、Falck(イタリアの鉄冶金の最も古い企業のひとつ)、 Marelli(自動車部品)、という大手企業の工場が集まっていた地区の再開発プロジェクトで、ピレッリ ハンガー ビコッカをはじめ、アルチンボルディ劇場や大学、ショッピングセンター、大型映画館などが集まり、今現在も新しい建物が建設中です。

 

オリジナルを活かしながら再開発しているビコッカ地域は、都市計画に携わる人には非常に興味深いのではないでしょうか?

 

ピレッリ ハンガー ビコッカでのおすすめ

常設展と期間で変わるコンテンポラリーアートですが、もしかすると、相当コンテンポラリーアートに詳しい人しか知らないアーティストの展示かも(笑)

というのは、私のイタリア人の友人で、芸術家ではないけれど、一般の人にしたら、相当芸術に興味をもっていて、美術館や展覧会を頻繁にわたしも訪れている彼らも知らないアーティストの展示だからです。

 

正面玄関から入った後の景色

正面減から入った後の景色

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私もある程度は芸術に興味があるし、昔からけっこういろいろな美術館や特別展には行っていますが、コンテンポラリーアートは最近のものなので、教科書にのっていなかったりするから、知らない名前がほとんどなんですよね~(笑)

言い方を変えると、私のような人には、先入観なしでコンテンポラリーアートを楽しめる場所です!

それと、ここは展示自体だけでなく、再開発地区という視点で見ると、とっても興味深い❤

 

インフォメーション入り口

インフォメーション入り口

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入り口を見てもそれが一目瞭然で、もともとあったものを上手に使っています。

イタリアではこのように、簡単に古いものを壊したりすることは稀。

内部はもちろん改装して新しくしますが、外側はオリジナルを保つんですね~

 

だからイタリアは街並みも保存され、統一感がある景観が今でも楽しめるのだと思います。

 

 

常設展

常設展

第二次世界大戦を彷彿させる作品

第二次世界大戦を彷彿させる作品

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常設作品、I SETTI PALAZZI CELESTI(7つの天の建物)という大きなタワーと巨大な絵画が元工場という大きな会場に展示されていますが、室内の照明は暗く抑えられています。

こんなに贅沢な空間の使い方は、なかなかできないのではないかと感心。

照明を抑えているのは、おそらく、作品のテーマに合わせてだからなんですね。

ドイツ出身の作家の、ドイツの歴史で繰り返してはいけない、暗い部分だから。

ここもミラノの他の美術館同様、けっこうな至近距離での鑑賞が可能なおかげで、細かい部分も見ることができるので、そこをみることによって、理解することが可能です。

いろいろな材料が使われて作品が構成されていることも同時に目で確認できるのはうれしい!

常設展のアーティストはドイツ人のアンセルム・キーファー

お恥ずかしい話なんですが、ここに来るまで知らなかったです….

正直に言うと、元工場の建物自体を見るほうが、コンテンポラリーアートに疎い私には楽しかったかも。

というように、自分が感じたいように鑑賞するのがおすすめです。

 

見学日程に関する注意点

ミラノの美術館や博物館の多くが月曜日が休館日なんですが、ここはなんと、月曜日、火曜日、水曜日がお休みです!
そして、オープン時間も朝10時30分からと、ほかに比べてかなり遅め。

 

期間限定展 展示が変わるので、来館日に何があるかは要チェック

期間限定展示 展示が変わるので、来館日に何があるかは要チェック

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ピレッリ ハンガー ビコッカの周りは、元工場群という地域なので、すぐ隣にバール(イタリアのカフェ、喫茶店)があるわけではなく、時間を潰すとしたら、隣といってもちょっと距離のあるショッピングセンターに行くか、ハンガー ビコッカの入り口の前で、ぼーっと開館を待つかしかありません。

 

天気がよければそれでもいいかもしれませんが、ものすごく寒かったり、暑かったりする季節は辛い~

ですので、ここ、ピレッリ ハンガー ビコッカに関しては、開館10分前に到着するようなプランは、私はおすすめしませんね(笑)

開館前に長蛇の列で、入場するまで待たされる心配はほぼないので、そんなに焦って早めにつくように行かなくていいです。

 

その他のおすすめ

ブックショップをのぞくのもありだし、清潔感のある、明るい雰囲気のビストロで食事をしたり、カフェを飲んだりするのもいいでしょう。

食事も可能

食事も可能

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展示が閉まっている月~水曜日でも、ビストロはオープンしています。

ビストロの営業時間
月~水 11時~15時
木~日 10時30分~22時30分

わざわざ遠くからビストロだけのために来る人は少ないとは思いますが(笑)


天気がいい日は明るくて気持ちよく食事ができそうですが、周りが暗いときはどうかな⁈

 

まとめ

ミラノの中心部、大聖堂からここに行くには、最寄りの地下鉄の駅から歩くと、10分はかかるので、バスを利用するのが便利ですが、バスは外国からの観光客には少しハードルが高いかもしれません。

ゴミ箱もおしゃれ

ゴミ箱もおしゃれ

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イタリアの成長をささえた工場地域の雰囲気を感じつつ、再開発の経過を実感したい、コンテンポラリーアートに興味がある人にはおすすめなので、地下鉄DUOMO(ドゥオモ)から地下鉄M1(赤)線のPRECOTTO(プレコット)まで約15分。そこから51番のバスに乗り換えて約10分です。

地下鉄M5(薄紫)線のPONALE(ポナーレ)駅から歩いていくこともできます。

体力と興味があれば、隣のショッピングセンターをのぞくのも面白いかもしれませんね。

 

ピレッリ ハンガー ビコッカ詳細

名称:Pirelli Hangar Bicocca
住所:Via Chiese, 2, 20126 Milano MI, イタリア
電話:+39 02 6611 1573
WEB:pirellihangarbicocca.org
営業:10時30分~20時30分(木~日曜日)入場無料

 

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