モリモンド修道院
ミラノの中心地から南西に位置するモリモンド修道院。ミラノ県にあるシトー会の2つの重要な修道院のひとつです。(もうひとつはキャラヴァッレ修道院)
交通公共機関で行けないことはないですが、便が悪いし、バスを乗り換えたりする必要があってハードルが高いです。
どうしてもという場合は、地下鉄M1(赤)線 Bisceglie(ビシェリエ)駅からAbbiategrasso行Z551のバスでAbbiategrazzo Stazione FS駅で降り、 Motta Visconti行Z556のバスでMORIMONDO Via Roma下車。
ミラノの中心地、ドゥオモあたりから行くと、所要時間は2時間ぐらい‼
私は車でしか行ったことがないんですけど(笑)
(車だと1時間程度で行くことができます)
モリモンド修道院の歴史と特徴
モリモンド修道院の名前の由来は、”MORIRE AL MONDO“(世に死ぬ)‼
これだけ聞くとびっくりですが、これはつまり、”VIVERE DA RISORTI”(復活から生きる)という意味。
キリスト教の知識がないと、すぐにはピンとこないですね。
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モリモンド修道院は1134年、フランスのディジョンの北にあるモリモンド修道院から来たシトー派の修道士たちによって設立されました。
はじめの数十年で、農業の開墾の促進の中心地となり、所有地を増やしていきましたが、ミラノとパヴィアの2国はティチーノの川の両側で略奪と侵略を行い、政治的および軍事的支配を絶えず争っていて、モリモンドはパヴィアとミラノの国境に位置していたために、その影響を受けてしまいます。
そして赤髭’王バルバロッサのイタリア遠征によって、モリモンドは1161年にドイツ軍による略奪にあい、1237年にはパヴィア軍による僧侶殺害と略奪による修道院の荒廃が。
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1450年に聖職禄となって、最初の修道院長はミラノの大司教のジョヴァンニ ヴィスコンティ枢機卿でしたが、暫定的にモリモンドは、フィレンツェのロレンツォ デ メディチの息子、のちの教皇レオX、ジョバンニ・デ・メディチ枢機卿(1487年から1501年まで修道院長)のおかげで精神的に生まれ変わりました。
1564年にはミラノの歴史ではとても重要なカルロ ボッロメオ(現在は聖人なので、聖カルロ ボッロメオ)の介入も!
そして、1799年にはナポレオン支配下のもと、修道院が抑圧されたので、モリモンド修道院もその対象となって、財産を没収されましたが、やっと1952年になって、ふたたび修道士が戻ってきました。
これからはずっと争いのない世の中が続いて欲しいですね!
モリモンド修道院でのおすすめ
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教会内部で見逃してはいけないのは、ベルナルディーノ ルイーニの聖ベネデットと聖ベルナルド。
この二人の聖人は、キャラヴァッレ修道院でもでてきた聖人で、シトー派の重要人物!
聖人を少し知ると宗教画を見る目もかわるし、面白みが増すので、見学前にさらっと調べてみるといいと思います。
黒い衣装をまとっているのが聖ベネデットで、白い衣装をまとっているのが聖ベルナルド、というのも、ベネデット派とシトー派の違い。
(モリモンドのこの作品は実物を見ていただくとすぐわかるのですが、教会内部のこの壁に直接描かれたものではありません)
それ以外の私のおすすめは、教会周辺の街並み見学❣
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街には花と猫が
平日の人が少ないときには、のんびり街歩きが楽しめます。
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各家庭のお庭の手入れが行き届いていて、ガーデニング好きな方には参考になるアイデアが見つかるかもしれませんね!
まとめ
ミラノの中心から交通公共機関では相当行きにくい場所にあるので、車で途中の気になったところによりながら訪れるにはいい所だと思います。
外国人観光客がわんさか訪れるところを避けたい方にはおすすめだし、昔から存在する宗教施設のある街を見てみたい方にもおすすめですね!
モリモンド修道院詳細
名称:Abbazia di Morimondo
住所:Piazza S. Bernardo 1, 20081 Morimondo MI
電話:+390294961919
WEB:https://www.abbaziamorimondo.it/
営業:8時30分~12’時00分, 14時30分~16時00分(月~金曜日), 8時30分~12時00分, 14時30分~17時00分(土曜日), 9時00分~12時00分, 14時30分~18時00分(日曜日)