イタリア ミラノからすぐ行ける、F1グランプリで有名な街、モンツァの大聖堂のご紹介


ロンバルディア州の主要な街の1つ、モンツァ

ロンバルディア州ミラノ県のお隣のモンツァ・ブリアンツァ県の県庁所在モンツァは、毎年9月のF1グランプリで有名ですが、ミラノからすぐに行ける距離に位置します。

ミラノ中央駅から列車で行くこともできますが、地下鉄M2(緑)M5(紫)線のガリバルディ駅、もしくは、地下鉄M1(赤)線のセスト・プリモマッジョ駅から列車に乗り換えたほうが、モンツァ行の本数が多いです。

ミラノの大聖堂、ドォウモから地下鉄と列車利用で、モンツァの駅までは約30分。

モンツァの駅の1番ホーム側の出口を出て、右側に約10分間歩けば、モンツァのドォウモ(大聖堂)に到着できてしまう好立地にあるので、ミラノの地下鉄の駅のキオスクで、「モンツァまでのチケット2枚」と言えば、往復のチケットが買えてしまいます♬

鉄道の駅から地下鉄やバスに乗ったりする必要がないので、初めて訪れる人にもハードルが低いのがありがたい街です。

 

モンツァへはミラノのから列車ですぐですが、盲点あり

イタリアはストライキが多い国でもあるんです( ;∀;)

ストライキではなくてもモンツァのF1 グランプリの季節など、タクシーを利用しようと考えるかもしれませんが、ミラノのようにタクシーの数が普段から多くないので、モンツァの鉄道駅にもタクシーは待機していることはあっても、普段から台数が数台・・・

心配な場合は事前にハイヤーの手配をおすすめしますが、F1グランプリの時はハイヤーも予約がいっぱいなので、早めの予約が必要です。

 

モンツァの大聖堂(ドォウモ)の歴史と特徴

13~14世紀に洗礼者聖ヨハネ(モンツァの守護聖人)に奉献された、ゴシック様式の教会で、白と緑の大理石の縞模様のファサードが印象的な建築物です。

実は、モンツァのドォウモはイタリア、ヨーロッパでもっとも重要な教会施設の1つに数えられるほどのものなんです!
私のイタリア人の友人の大学で美術史を専攻したガイド曰く、「ミラノのドォウモよりモンツァのドォウモのほうが説明が長くなるぐらいすごい」

ミラノとモンツァはロンバルディア州に位置していますが、ロンバルディアの名前の由来は「ロンゴバルド」から来ています。

※クリックすると画像が拡大します。

ロンゴバルド王国は、568年ゲルマン系ロンゴバルド族により建国され6〜8世紀にイタリア半島を広く統治し独特の文化を発展させた後、774年カール大帝により滅ぼされました。

ロンゴバルド族はイタリアに定住すると、古代ローマの伝統様式やキリスト教の精神性、ビザンチン文化の影響などを吸収同化して、自らのゲルマン的価値とを融合させ、7世紀末から8世紀にかけて新しい独自の文化を生み出しました。

モンツァのドォウモのの重要性は、イタリアにおけるロンバルド王国の最初の組織化の困難な時期に、カトリック信仰を持つバイエルンの王女で、ロンゴバルドの二人の王(589-90年にアウタリ、590-616年にアジルルフォ)と結婚したテオドリンダ女王(570頃-627)の存在と大きく関係しています。

街にドウォモ(大聖堂)を献上するテオドリンダ

※クリックすると画像が拡大します。

モンツァの大聖堂は、実はもともと彼女が6世紀末に近くの王宮の礼拝堂として建てたものですが、残念ながら、現在はほとんど当時のものは残っていません。

テオドリンダは、ロンゴバルドのアリウス主義からカトリックへ改宗したのですが、洗礼者ヨハネ(女王が母性の恵みを懇願した人物)とローマ教皇庁、特に教皇グレゴリウス大王とのつながりということがなければ、改宗は実現しなかったでしょう。

モンツァの大聖堂(ドウォモ)は13世紀~14世紀にかけて世紀が変わる時に、ヴィスコンティ家のもとで現在のような形になったようですが、その重要な年、1300年がボニファティウス8世が宣言した最初の聖年である「大赦」の年だったことと無関係ではなさそうです。

モンツァの大聖堂(ドォウモ)のおすすめ

大聖堂(ドォウモ)に入るのは無料ですが、中央祭壇むかって左側の「テオドリンダの礼拝堂」は個人的に必見だと思います。

モンツァの大聖堂の正面向かって左側の鐘楼(1606年ペレグリーノ ティバデイ設計)に沿って奥にいった場所にある、モンツァのドォウモ博物館にコピーは展示されていますが、ナポレオンもかぶったと言われる王冠、「鉄の王冠」のオリジナルが保管されているのが、大聖堂内の「テオドリンダの礼拝堂」です。

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残念ですが、この「テオドリンダの礼拝堂」は有料で予約をしないと見学できませんが、ガイドの解説つきて、礼拝堂内部のテオドリンダのストーリーを描いたフレスコも見ることができるし、「鉄の王冠」のオリジナル(諸説ありますが。キリスト磔刑の時に使われた釘の1本が使われたと言われています)が実際に見ることができるんです!

残念ながら、「テオドリンダの礼拝堂」内は写真動画撮影禁止なので、普段閉まっているカーテンがちらっと開いている(有料予約見学が終了したすぐあとだったので、ちらっと内部が写っていますが、普段はカーテンが閉まっていてまったく内部はみられません)
この写真で想像してみてください。

私は予約して実際この目でみましたが、「鉄の王冠」に関することをあまり知らなかったとしても感動すると確信しました!

ミラノの大聖堂にもキリスト磔刑に使われたと伝えられれる釘が保管されていて、年に一度公開されていますが、科学的に証明されていなかったとしても心をうちますね。

モンツァのドォウモ(大聖堂)の博物館もおすすめ

有料ですが、せっかくモンツァの大聖堂の見学に訪れたからには、博物館も見学されることをおすすめしたいですね!

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「鉄の王冠」のコピーが博物館に展示されていますが、やっぱりコピーはコピーだと、オリジナル(と伝えられる)ものを見てしまったら思いますが、コピーだったとしてもすごいはずなのに、展示はごく普通にほかの展示物と変わらずおかれているので、見落とさないように注意が必要かもしれません(笑)

仮に見落としてしまったとしても、オリジナルを見れば問題ないですが、コピーは写真撮影可ですが、オリジナルは撮影不可ですよ!

博物館内の展示の一部をご紹介♪

※クリックすると画像が拡大します。

 

この博物館も展示物がけっこうあって広い(内部で数階に分かれていある)ので、10分でサクッとみようとしても厳しいから、時間がなくても最低20分は時間を取って欲しいと思います。

 

まとめ

モンツァの大聖堂の歴史も素晴らしいし教会内部も博物館も素晴らしいですが、モンツァの鉄道の駅から大聖堂に向かう通りとモンツァのドォウモ(大聖堂)周辺の雰囲気もお洒落でお店も沢山あるので、ミラノ滞在中に少し気分を変えた時にはおすすめです。

ミラノから日帰りで余裕で行ける街のなかで、モンツァは一番近い街と言えるでしょう。

動画でもわかりやすく紹介しています。

 

モンツァの大聖堂詳細

名称:Duomo San Giovanni Battista
住所:Piazza Duomo, 20900 Monza MB
電話:039389420
WEB:http://www.duomomonza.it/
営業:7時30分~12時00分,15時~18時30分

 

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