マンジーニ・ボノーミ博物館
ミラノの大聖堂とスフォルツェスコ城の中間に位置するコルドゥジオ広場から徒歩数分。
コルドゥジオ広場からアンブロジアーナ絵画館の正面をみて右側の道を進んだ場所に位置するマンジーニ・ボノーミ博物館は、まさに、知る人ぞ知るミュージアムと言えます。
入り口が小さくて目立たないうえに、開館時間も限られているため、地元のミラネーゼはもちろん、観光で訪れる人はまず気づかないのではないでしょうか?
マンジーニ・ボノーミ博物館の歴史と特徴
アンブロジアーナ通りに入って、赤い地味な看板(?)に書かれている文字は
「CASA MUSEO MANGINI」
マンジーニ ハウスミュージアムという意味で、個人宅博物館といっていいと思います。(ミラノのハウスミュージアムの一例をあげると、ポルディ ペッツォーリ )
マンジーニ・ボノーミ博物館は、、エミリオ カルロ マンジーニ氏のコレクションなので、まず、彼の人生を知る必要があります。
もちろん知らなくても、展示品をさらっと鑑賞することはできますが、それでは魅力半減でもったいなさすぎです。
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エミリオ カルロ マンジーニは、1912年にミラノで生まれ、建築請負業者として財を成しました。
ミラノ弁の喜劇を書き、サンレモのジェローラモ、テアトロ・デッレ・エルベ、アリストンなどで上演したり、テニスとモーターボートに熱中して、この博物館に展示されている数多くのカップを手にしたりしました。
1985年、現在もこの博物館の運営にあたっている、彼の名を冠した財団が設立されました。
一人息子のジュゼッペは43歳の若さで亡くなっています。
2003年に91才で亡くなる前、エミリオ カルロ マンジーニは、自宅(日本式の3階から5階)の部屋も訪問可能な空間にするために、キッチンを見やすくするためのちょっとした工夫、リビングのカーペットのこちら側に訪問者を止めるための赤いロープなどを財団に細かく指示しました。
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この記事を書いている2022年1月現在は、住居部分の見学は修復のためできません。(それ以外の、地下、日本式1階、2階部分の見学は可能)
普通の美術館や博物館のような広さはないので、物理的に大人数での見学が不可能で、そのおかげで個人のお宅にお邪魔させていただいてます!気分を味わうことができます。
本当にここから入っていいの?と躊躇するぐらい(笑)
マンジーニ・ボノーミ博物館でのおすすめ
中に入ると展示物が所狭しと並んでいますが、エリアごとに分けられ、さらにテーマや相互関係で分けられた魅力的な配置がなされているので、説明がなくてもわかりやすくなっています。
(私は博物館内のガイドさんの説明つきで見学しましたが、ガイド料も無料でした!)
実はこの建物は、1418年の売買記録が残っているという古くから存在するもので、エミリオ カルロと息子のジュゼッペ マンジーニが購入したのは1978年で、かれらができるだけ原型をとどめる修復を行いました。
1991年に、どんどん増えるコレクションのためのスペースを探していて、地下室を調べると、ごく普通の地下室ではなく、古代のレンガがしっくいで隠されていることを発見‼
地下室は、古い建物に再建された15〜17世紀の建物であることが判明しました。
ということで、まずは地下から見学スタート。
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地下の展示では実際に使われていたオリーブオイル絞り器と携帯トイレは個人的に特に興味をそそりました。
日本式の1階、2階に移動すると
作家イレーネ・シローニ(エミリオ カルロ マンジーニの叔母)の昼食会に出席した人物の直筆サイン入り扇子やナポレオンの遺言書の真筆まで入っているケースも‼
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その他のおすすめ
今回は残念ながら、住居部分の見学が修復のためにできませんでしたが、住居部分を見学すると、エミリオ カルロ マンジーニの人柄や志向がもっと理解できるのではないかと思います。
ここまできたら、この建物と歴史的に関係がある可能性が極めて高い、サン・セポルクロ教会を見学するのもいいし、アンブロジアーナ絵画館もおすすめです。
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まとめ
地元のミラネーゼも知らない可能性が超高い博物館だし、こちらの著名人でも日本ではまったくといっても知られていない人のことがわからないと、この博物館の魅力が半減してしまうと思うし、開館日数が少ないなど、観光客にはハードルが高いと思いますが、ミラノに何度も訪れたことのある方にはなかなか興味深い博物館です。
ミラノを極めたい方には特におすすめしたい博物館ですね❣
マンジーニ・ボノーミ博物館詳細
名称:MUSEO MANGINI BONOMI
住所:Via dell’Ambrosiana, 20, 20123 Milano MI, イタリア
電話:+390286451455
WEB:http://www.museomanginibonomi.it/
営業:15時00分~19時00分(月曜日と木曜日-祝日を除く)
15時00分~17時00分(水曜日・祝日を除く)
入場無料・要予約